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2011年10月18日火曜日

デザイナー体験「Fan Fun Summer!!」




こんにちは。MMサポーターの渡辺たけゆきです。


8月20日に行われましたMM通期WSの第5回目、"FAN FUN Summer!!"をレポートいたします。

今回のモチベーションリーダーはメーカーで空調機器のデザインを手掛ける小菅啓靖さん。「デザイナーってどんな仕事?」「エンジニアとはどんなところが違うの?」っというポイントを押さえながら、「シル」「ナヤム」「ツクル」の3ステップで参加者にデザイナー視点からのものづくり体験をしていただきました。

題して、"FAN FUN Summer!!"





デザイナーの小菅さんらしい、オシャレなタイトルには「扇風機」と「楽しみ」の2つのファ
ンが入っています。節電志向から、電気屋で売り切れ続出中の扇風機。小菅さんのお仕事が空調機器のデザインであることもあり、今回参加した小学生には“新しいファン”をデザイン考えてもらいました。


■扇風機ってそういえばどんなもの? 扇風機の歴史を「シル」

始めに、知っているようで意外と知らない扇風機について「知る」時間を現職コンサルタントの岩田さん
よりレクチャーしてもらいました。

扇風機を発明したのはかの有名な、エジソン。会場内の誰もが知っているエジソンでしたが、扇風機も彼の発明だということは、普段はもの知りな小学生たちでも知らなかったようです。ちなみに初期の扇風機にはなぜか電球がついており、送風中はライトがついていたようです。

その後も扇風機は改良が重ねられ、羽を工夫した効率的な送風を行う扇風機や、ダイソンの羽のない扇風機などが生み出されましたが、発明から100年以上もの間「ファンが回って風を送る」という基本的なスタイルはまったく変わりませんでした。






■アイデアに「ナヤム」

大学からデザインの道へ進んだ小菅さん。デザインを学び始めたころは、「良し・悪し」という感想・意見は存在するのに、その正解の出し方、決まった評価の仕方がないデザインの世界に悩んだのだそうです。


そんな、小菅さんが良いアイデアを上手く発想するために発明したのが「4コマアイデアシート」。誰がどこで扇風機を使うのかを考えることで、「今ここにないもの・こと」を発想しやすくするアイテムです。
参加者のアイデアシートには、ぎっしりとコンセプトのメモ書きやラフスケッチが短時間で書き込まれていきました。





さて、どんなものができるかな?



■デザイナーの仕事とは? 今ここにないもの・ことを「ツクル」

アイデアが決まったら、実際にそれを「形」にします。


参加者には手持ちの扇風機に使われるモーターとファン、電池が配られ、これを組み替えてアイデアを形にしていただきました。

「形」にするのであり、動くようにしたり、正確に機能したりする必要はないのです。デザイナーの仕事は、今手元にある技術や材料を超えて、今ここにない新しいアイデアを考えること。そのアイデアを説明できるなら、モックアップは粘土やボール紙でもよく、物がなければ口頭で説明すればよいのです。
特にデザイナーの仕事は時間との闘い。締め切りまでに、アイデアを人に伝わるように準備するのが大切だそうです。

このあたりのコンセプトは動く実物の完成までをイメージしていた小学生にはとらえづらかったご様子。
ボール紙がなかなか思うように切れない、好みの色がない、半田付け職人(MM横田さん)に長い列ができていて配線ができない……いろいろな障害にはばまれ締切時間に焦っていました。





■発表タイム!

今回考えたアイデアを、参加者全員に発表してもらいました。

例えば、

・ファンが2か所についていて、上下両方から涼しい手持ち扇風機

・ソールの下にファンがはいっている靴
 足元につねわやかな風が入り、足がムレれない・におわない

・ファンが入っているテレビ画面
 画面からは映像と音だけでなく、風や香も流れてくる迫力満点のテレビ

……などなど現職のデザイナーの小菅さんもビックリの創造性豊かなアイデアがたくさん生まれました。

完成まで漕ぎ着けられず間に合わなかった参加者も、うまく自分のファンに対する思いや考えを伝え、聞いていた参加者の小学生や、保護者のみなさん、MMメンバーから関心を集めていました。

全員が思い思いの、この夏の「ファン」を作れたようです。
参加して下さった皆さま、ありがとうございました。

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