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2015年8月23日日曜日

2015年度上期第4回 「コンセプトをつくるプロダクトデザイナー体験」担当:村越淳氏(プロダクトデザイナー)

デザイナーの村越さん!
 2015年度上期のMMワークショップ(以下WS)の第4回目。今回のWSのテーマは「デザイン」、モチベーションリーダーはさまざまな製品をつくっているデザイナーの村越さんです。
 実は、子どもの頃は体を動かすのが好きだった村越さん。水泳にスキー。駅伝では1位を取ったこともあります。また、身の回りのものに興味深々で、絵や工作も大好き!そんな子ども時代だったようです。
 大学に入ってデザインのことを学び始めた村越さん。デザインやアートで有名なロンドンの大学院にも留学し、今はプロダクトデザイナーとして活躍されています。



コンセプトを考えて作り出す
 今日のミッションは「花瓶をつくる」こと。ただつくるのでなく、コンセプトを考えてからつくるというのが、デザイナーにとっては大切です。コンセプトとは、「ものをつくる理由」や「心に伝わもの」。例えば、「◯◯な花瓶」というのが、花瓶のコンセプトです
 最初は、色々なもののコンセプトをみんなで探してみました。Dysonの掃除機、駄目になるソファ、スタンディングチェア、ドーナツみたいなスチーム式加湿器などについて、「お餅みたい」「ゆったりできる」「おじさん向け」「体の形を隠せそう」「親しみやすい」「好きな色にぬれそう」と考えていきました。



自分なりの花瓶をデザイン
 次は、「どんな花瓶が作りたいか?」と自分なりにコンセプトを考えてみる番です。その前にたくさん出したアイデアの中から花瓶に使えそうなものを選んだり、新しく考えたりしていきました。
 村越さんの花瓶は「使っていない時も飾りたい」「か弱くて壊れてしまいそう」といったコンセプトで、細い糸とたくさんの色を使ってつくったそうです。みんなはどんな花瓶を作るのかな・・・




 子どもデザイナーのアイデアは多種多様で、クリエイティブ。「ふわふわの花瓶」「きれいに光る花瓶」「トゲトゲで触りたくない花瓶」「見た目の印象を変えられる花瓶」「動物に見える花瓶」「レゴみたいにくっつけられる花瓶」「超巨大で、たくさんの人が座れる花瓶」など、たくさんのコンセプトができ、思い思いの絵で表現をしていきました。



身の回りのなんで?から始めよう
 最後に、1人1人がデザインした花瓶をみんなで発表しあって、ワークショップは終了。村越さんが伝えたかったこと3つ
.なんでこの色?形?材料?身の回りに
  あるものの理由を考えよう
.ちょっとした違いで印象は変わる
.ものを作ることに正解はない
 
をぜひお家でも意識して、これからも色々なものをデザインしてみてください。







2015年8月2日日曜日

2015年度上期第3回「知識をつくる研究者体験」担当:横田幸信氏(東京大学i.schoolディレクター)

今年も夏がやってきた!
 2015年度上期のMMワークショップ(以下WS)の第3回目。蝉の鳴き声が響き渡る東京大学本郷キャンパスにて、夏真っ盛りでWS日和です。夏休みの自由研究がよく宿題に出ますが、今回のWSのテーマは「研究者体験」です。研究とは?研究者とは?を知る一日です。




研究者の仕事って?

 本日のモチベーション・リーダーは、東京大学i.school(アイスクール)でディレクターをされている横田幸信さんです。子どもの頃の夏休みは運動をすることが好きだったそうで、あまり勉強は得意ではなかったとのことです。
 今日のワークショップでは、「知識をつくる」という研究者の仕事を体験してもらいます。今までの知識を勉強し学ぶだけではなく、どうやって新しい知識をつくり出していくのか。そのコツを橋をつくる作業から学んでいこうということです。





 橋をつくるための材料は、「スパゲッティー」と「凧糸」、「テープ」です。スパゲッティーは20本、凧糸は2m、テープは一巻きをしようすることが出来ます。時間は45分しかありません。

 2人1組のチームで、まずはどのような橋をつくるのか設計図をつくってもらい、その後で橋の作成にうつりました。


良い点と悪い点を振り返る
 橋作り第一回目の記録は、子供グループでは、56.5cmがトップでした。そしてトップは、意外にも最も低学年のチームがとりました。手を動かしながら試行錯誤を重ねていたのが特徴的でしたね。
 計測の後は、自分のチームや他のチームで良かった点や悪かった点を振り返りました。根元になるスパゲッティーをテープで補強したり、糸で机からつりあげたり、根元を扇形にしてバランスをとったりしたチームの工夫を皆で学びとりました。



もう一度橋をつくる!
 第一回目からの学びを活かす第二回目の作成があります。作成を開始する前に、釣り竿や吊り橋型の橋など参考になりそうな構造を学びました。各チームはまた材料を得て、45分間の作成タイムにうつります。各チームの橋の構造は一回目よりもより美しい造形になっていました。



知識をつくりだすために。
 これでワークショップは終了です。本日、スパゲッティーの橋作りを通じて、横田さんが伝えたかったことは、以下の4つです。学校の勉強も楽しいですが、自分で新しい知識を生す楽しさも味わってもらえたのではないでしょうか。
1.答えがないものにも、まず自分なりの考えをもち、大切にする。自分の考えと同じくらい、他の人の考えも大切にする
2.失敗をおそれずに試してみる
3.自分や他の人の成功と失敗から学び、どんどんパワーアップ出来る
4.勉強するだけではなく、自分で知識をつくりだしていける