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2011年8月27日土曜日

フィンランド人のお友達にプレゼントをあげよう!

こんにちは。Motivation Maker(=MM)の原です。

暑い日が続く夏、以前投稿された第4回通期ワークショップの3日後(8月9日)に、夏のスペシャルワークショップを開催しました!

「フィンランド人のお友達にプレゼントをあげよう!」と題して行われた、東京大学i.school、フィンランドから来てくださった、Aalto(アールト)大学チームとの合同ワークショップです!


■フィンランドってどんなところだろう。

■フィンランドの紹介
ワークショップのはじめに、子どもたちへ、Mikko(ミッコ)先生からフィンランドの歴史の話、サンタクロースやムーミン、大統領がどこに住んでいるかの話がありました。先生は大変お話がうまく、話のなかでたくさん笑いが起こっていました。大変わかり易い話だったと思います。

■ムーミンはどこに住んでいるの?
そして子どもたちは、ミッコ先生が時折出すクイズを楽しんでいました。フィンランドの地図を書いて、「ムーミンがいるところはどこかな?書いてみよう!」と、子どもたちに気さくに振舞って下さりました。
また、フィンランドは夏は涼しく週末を湖畔のロッジで過ごすとか、冬はすごく寒く雪がたくさん積もるらしいということが、動画をつかって紹介されました。参加者全員、皆興味津々でした。


■海外の親友からの贈り物


今回のモチベーションリーダーは、国際経験の豊かな、大軒恵美子さん。
大軒さんは、イギリスにある大学に留学して以来のマレーシア人の親友がいます。ワークショップでは、親友のDurraさんをプレゼンテーションで紹介してくれました。

■Duuraさんと大軒さんとの絆
ロンドンで出逢い、そして離れ離れになった二人は、年に一度合う約束をしているそうです。そして、会えないときは、大切な日にプレゼントを交換しているそうです。
2人はお互いの好きなものや好きな事を知っているため、贈られてきたプレゼントはいつも、喜ばしいものばかりなのだとか。

そんな二人の絆と、プレゼントを贈る、受け取ることの喜びを教えてくれたお話でした。


■フィンランドの子どもたちにプレゼントを贈ろう!

今回のワークショップは、日本人の子供達が6つのグループに分かれて、フィンランドの子どもたちにプレゼントを贈るというもの。
フィンランドの子どもたちに、プレゼントを喜んで受け取ってもらうには、大軒さんみたいに、相手の好きな事を知ることが大切です。今回、フィンランドから、6人の子どもたちのビデオレターが送られて来ました。これを見て、彼らの好きな物事は何か考えて、実行するのが今回の流れです。

■この子の好きな事って、なんだろう。

i.school、アールト大学の学生、そして子どもたちは、フィンランドの子どもたちから送られたビデオレターを見ます。ビデオには1人の子が、日頃何をしているのか、どんな料理が好きなのかなどのインタビューを受けています。
ビデオレターに登場するフィンランドの子どもの好きなこと、苦手なこと、日常でやっていることなどを、ビデオの内容から調べます。「この子は普段何してるの?」「習い事とか行ってるのかな?」「何が好きなんだろう!」といった事を、どんどん模造紙に書きだしていきます。

■Vera Neaちゃんは、どんな子かな??
模造紙のおよそ真ん中辺りにビデオレターの子の写真を載せ、どんな子なのかを、文字や絵などで表現します。その子が言った言葉だけではなく、「頭よさそう」といったその子の印象や、「おとなしくて礼儀正しい」と、話を聞いて思ったこと、「本がいっぱい」など、ビデオに写っているものを見てその子の生活観を深く考えていました。

■プレゼントは何にしようかな?
そして子どもたちは、その子にあげるプレゼントを、フィンランドの学生や、i.schoolのお兄さん、お姉さんとの話し合いで決めます。
今回は、ラクーアや、ドン・キホーテなど、予め決められた場所のうち一箇所を各グループに指定しています。

これから行く買い物先で何が買えるかを予想しました。決め方はグループそれぞれで、買い物リストを挙げ、「オルゴールとかあったら理想かも!でもなかった場合も考えてこれも候補にあげよう」といった作戦を立てるグループもありました。また、別のグループからは具体的に「日本っぽいそろばん」「南国の果物パイナップル」、「寒そうだからホットコーヒー」などのアイディアも出現しました!

■買い物へ行こう!

さて、いよいよ買い物です!限られた時間内でプレゼントを探して、出かける前の計画通りに買い物をします!
。。。と言いたい所ですが、現状はなかなか難しく、「売ってると思ったけどなかった。」「プレゼントにいいなと思う種類のものがなかった」などの壁にぶつかるグループもありました。
そこで、みんなで知恵を絞って、「なかったけど他にいい方法は何だろうか」模索しました。
そうすると、「メッセージカードなかったけど、画用紙で可愛く書こう!」と、代替案を考えだし、どのような方向転換をするかを決めて買い物を済ませたグループも出てきて、団結力がますます強まった様子も伺えました。

■プレゼントを作ろう!

買い物が終わった後はみんなで、その子にメッセージを書いたり、絵を書いたりして気持ちを表現しました。また、フィンランド人のお兄さんお姉さんに頼んで、書いた文章を翻訳してもらったりしていました。絵や文章を書くだけではなく、それらをはさみや糊を使ってかわいい形にアレンジしたり、様々な工夫を凝らしていました。その人の喜ぶところを思うと、そうしたくなりますよね!

買ってきたプレゼントは、みんなの前で、誰に、何を、どういう理由でプレゼントするのかを発表します。
それぞれのグループは、「◯◯くん/ちゃんの好きなものを考えて」といったアイデアから出たものや、「日本のこういうところを好きになってくれたらいいな」と紹介したい気持ちを以て発表していて、とても心がこもっていました。

そして、包装紙に包み、メッセージと共に、プレゼントは、アールト大学の学生達に預けられることになりました。プレゼント、喜んでくれるといいですね!


■まとめ

さて、今回のMotivation Maker夏のスペシャルワークショップが子どもたちに学んで欲しかったことは

1.フィンランドのお友達の日常生活や性格、好みを知る
2.もらう相手の立場になってプレゼント内容を考える
3.時間やお金の使い方は、事前に作戦を立てるのが大切
4.自分達が立てた作戦は、自分たちで責任もって守る
5.自分と異なるばしょにいる友達をつくることの楽しさ

でした!大人にとっても子どもにとっても、非常に大切なエッセンスがこの中に隠れている気が致しました。
第4回と第5回の通期ワークショップの間にあったワークショップでしたが、通期で来てくださっているお子様も参加して下さりました。
さらに、今回のワークショップでは、多くのご家族に来て頂きました。参加していただけた方々には楽しんでいただけたでしょうか。暑い中、お越しいただき、ありがとうございました!

2011年8月12日金曜日

分解から学ぶモノづくり!~エンジニアと共同開発体験~

こんにちは。Motivation Maker(=MM)の砂子田です。

夏らしさがいっそう強まる8月6日、MM通期ワークショップ(=WS)の第4回目、「エンジニアと共同開発体験」を開催しました!

今回のモチベーションリーダーは、エンジニアとして”モノづくり”に深く関わっている榊原直人さん。
榊原さんは昨年開催した「LEDで、光のプレゼントをつくろう!」でも、エンジニアとしての経験や、モノづくり”に対する「おもしろそう」「知りたい!」「作りたい!」という熱い思いを持ってワークショップを設計して下さいました。

そして今回は「つくる」の前に、私たちの身近にあるものはどのようなものから作られているのか、中身をのぞいてみる=分解してみます。
「どんな材料があるだろう。」「どんな機能があるだろう。」「こんな不思議な形をしていたんだ。」「作った人はこんなことを考えていたんだ。」「この部分をこうしたら、新しいものが作れるんじゃないかな。」
など、身近なものの内部をのぞきこむことで、知らない世界への新たな視点を持ってほしいと思います。そして、少しだけ分解したものを利用してアイデアを考えてみてもらおうと思います。

■エンジニアの掟とは!?
ワークショップスタートにあたり、榊原教授から子どもたちへエンジニアの心得が伝えられました。
一、楽しむこと
二、あきらめないこと
三、助け合うこと
四、よく見て、よく考えること
五、テーブルの上はきれいに
プロの心得を知ったところで、いよいよ分解スタートです!

■共同開発にはチームワークが大切。そのコツとは!?
子どもたちの視線の先には本日分解するドライヤーやアイロン、掃除機や液晶テレビといった電化製品が。早く分解するものを手にしたくて待ちきれない様子です。
ですが、ものを選ぶ前にまずは同じテーブルごとに○○研究所、○○工房といった名前を考えてもらいます。チームで助け合って進めていくためにも名前は重要なよう。
「チームクラッシュ」「分解カンパニー」「あいあまそ工房」といったユニークな名前がつけられました。

■いよいよ分解スタート!
チーム名も決まったところで、それぞれが思い思いの家電を手にし分解するものについて考えてみます。「どんな時にそれを使っているのかな?」「誰と使っているのかな?」「他に使い方はないかな?」と想像し、グループ内で自分の考えを共有したところでいよいよ分解スタートです。
そして今日はなんと!親御さんに新聞記者になってもらいます。
毎回、ワークショップ後にMotivation Makerのメンバーが作成して子どもたちに配布している即日発行新聞、RTP(Real Time Paper)を子どもたちの親御さんに作成してもらいます。自分の子どもではなく、他の子どもの様子を写真や文章で記録してゆきます。

■蓋をあけたら不思議の世界
「よーし!」と意気込んで、ドライバーなどの工具を使い分解をスタートしましたが…これがなかなか開かない!私たちの日常生活の中に溶け込む製品ならではの特長のひとつ、「頑丈」をクリアすべくチーム内で助け合って分解してゆきます。
「できないー!」と言いながらもその手はしっかり動かし、必死に進めてゆきます。
分解も中盤にさしかかり、この段階までくると子どもたち一人ひとりの個性が分解にも表れてきます。手回し発電機を分解し、小さな抵抗を一つひとつ分解して綺麗に並べる子もいれば、「まだ分解できるところがあるのでは?」と黒電話をとことん分解する子もいました。
■分解したもので何か新しいものを作ってみよう!
分解も終わり、次は分解したものから何か作ってみます。円形の発砲スチロールや段ボール、画用紙や色紙などを切ったり貼ったりしながら創作します。
「どう組み合わせたら面白いかな」「何に使おうかな」と考えながら作る子もいれば、頭の中で
とひらめき、黙々と作業する子も。みんなの顔は真剣そのものです。
とひらめき、黙々と作業する子も。みんなの顔は真剣そのものです。

■なにができたかな?
いよいよ新しいものもできあがり、自分はどんなものを分解したか、どこが難しくて、どこがおもしろかったか、そして何を作ったのかをみんなの前で発表です。
ここでとても嬉しいことが!
今までの4回の通期ワークショップを通じて一度も全体発表をできなかった内気な子が、自分の考えをみんなに伝えてくれたのです。親御さんにとっても、Motivation Makerのメンバーにとってもとても嬉しいことです。半年6回でワンセット(1回単位のスポット参加も可能)の通期ワークショップならではの子どもの変化をじっくり観察できるというのが生きているなと感じました。
湯沸しポットを分解して、オブジェを作った子、CDプレイヤーを部品ひとつ残さず分解して水中探査機を作った子、メトロノームとマイクを分解してふたつを組み合わせ、新たなマイクを作った子と様々なものが出来上がりました。

■まとめ
今回のワークショップではものを分解することを通じて、「つくる」とはどういうことかを学びました。
次回のワークショップはMotivation Maker通期ワークショップの5回目で、今回の分解の次のステップとして「つくる」を体験します。
次回ワークショップは8月20日(土)です。
参加して下さったみなさま、本当にお疲れ様でした。
ではまた次回お会いしましょう。