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2011年6月10日金曜日

泥んこバレー×MMメゾット大活躍!

こんにちは。Motivation Maker(=MM)のパートナー砂子田です。

台風が押し寄せた5月最後の週末…千葉県鴨川市大山千枚田にて泥んこバレーを行ってきました!

泥んこバレーとは、年に一度田植え前の田んぼで、農業や環境に関わる活動をしている学生が地元の方と共にバレーを通して大山の棚田について考えるという行事で、今年は10大学から総勢75名の学生が参加しました!大山千枚田についてくわしくはこちらをご覧下さい。
今年で9回目の開催となった泥んこバレー、私は去年も参加したのですがその様子はこちらです。
そして、去年の経験を踏まえて今年は運営に携わらせていただきました。

泥んこバレーは1泊2日で行われ、一日目に今年のテーマである「棚田活用術を考える」ためのフィールドワークを行い、2日目に田んぼで綱引きやバレーといった自然と直に接する活動を行います。

そして私が今回担当したのは、一日目のフィールドワーク設計です。

当初は大山千枚田で行われている農作業を中心としたフィールドワークを通して地元の方とコミュニケーションをとり、新たな棚田活用術を考える予定でしたが、当日はあいにくの雨模様。雨で体験作業はできない、しかしアイディアを考えなければならない…そこで登場したのがMMやi.schoolメゾットである「人間中心で考える」ことです。

しかし、いつものMMと違う点は相手が大学生&年配の方、そして人数です。限られた時間の中でその日出会ったばかりの75名とどのようにフィールドワークを行い、アイディアを作っていくのか、日々MMで学んでいることを活かす時です。
75名を大学関係なく8グループ編成し、それぞれのグループに棚田を考える上での観点(=レンズ)を与え、事前にレンズに関する身近な問題を考えるという宿題をやってきてもらいました。

◆理解する
棚田についての基本的なことを学生に知ってもらうため、簡単なプレゼンを棚田オーナーでもある早稲田大学の中島先生に行っていただきました。
そして、まずは皆さん初対面なので自己紹介ですよね。そこで登場したのが「私の頭の中、円グラフ」でグループごとに行ってもらいました。これは以前MMの横田さんがマイクロソフトとのImagine cupに向けたワークショップ(=WS)で用いていたもので所属・名前だけではわからない、もう少し相手に近づけるツールです。

その後、事前にやってきた頂いた宿題をグループごとに共有をしました。
各グループのレンズは遊休資産、親子、農業、教育、環境、食、遊び、健康でこれらのレンズに関する身近な問題と解決策をひとり一組、写真または絵と簡単な文章でまとめてもらいました。レンズを与えたのは、棚田=観光資源と考えがちではないか?という仮定からあえてフィルターをかけることで違う側面から考えてもらいたいという思いがありました。
この段階では棚田とひきつけず、純粋に学生の身の回りにある問題を扱います。
たとえば、「環境」というレンズのグループでは都市部の公園が少ない→地上10メートルの小田急線の車庫のスペースを利用した公園の普及という面白い案が出ていました。


◆作る・考える
他の人の宿題を聞きながら、手には黄色のポストイットと太めのペンを持ち気づいたことや新たなアイディアをどんどん書いて相手のシートに貼ってゆき、もとの案を膨らませてゆきます。
そして共有して頂いた問題と解決策を切り離して、それぞれマッピングし、それらを眺めながら何か棚田に活かせることはないかヒントを探し、棚田の課題と可能性を考え、青色のポストイットへ書きます。
そして自分たちが考えたことと棚田の方の生の声から一気に具体的に落として考えるためにインタビューを行います。
熱心に作業している地元の方のとなりへすっと入り穏やかに聞いていく学生。そして手にはピンクのポストイットを持ち、インタビューをして印象的なことや気づきを書いていきます。

そして地元の方の声と自分たちの新しい視点を盛り込んだアイディアをつくってゆきます。

◆伝える
約4時間かけたフィールドワークの集大成、発表はスキット(=寸劇)で行います!
「スキットって?」「普通のプレゼンの方がいいのでは?」
と学生から不安の声も。
スキットの魅力のひとつは実際の利用シーンを想定して自ら演じることで理想ではない自分の一部として落とし込めるという点です。今回のような農村における資源の活用を考えるとき、地元の方の立場に立って、深く考えることはとても重要になってきます。

「健康」グループ:ストレス社会のサラリーマンを対象に、棚田での体験作業を通して身体と心をリフレッシュ。仕事のアウトプットのきっかけになるかも。
「食」グループ:棚田オーナー制度に加入されている方、加入を検討されている方を対象に棚田の傾斜と手つかずの竹を利用した世界一長い流しそうめん大会開催。
「教育」グループ:小学生の体験型授業参観という新たな授業スタイルを鴨川市とつながりのある小学校と提携して家でも学校でもない、新たな場所の提供と活気ある村へ。

この他にもすぐに取り入れられそうなものから、何か新たに活動していく上でのヒントになりそうなものが沢山生まれました。最後に地元の方から講評をいただき、「今までにないスタイルのフィールドワークで大変刺激を受けた。これらを何かに取り入れたい」というお話を頂き、なんとか成功に終わりました。

私自身MMではWSやファシリテーションに接していても、WS設計やメインファシリテーターをしたことがなかったため、この設計で大丈夫なのか、クイックなWSに75名がついてこれるのか、発表はまとまるのか、地元の方の理解は得られるのか等不安は尽きませんでした。
ですが、学生からのフィードバックでは「このように真剣にディスカッションをしたのは初めての経験で、とても充実した時間だった」「ポストイットを使うことで発言がしやすかった。新たな活用法を知れて嬉しい」といった声も聞かれ学生、地元の方と双方の今後につながる行事になったのではと思っています。

泥んこバレー関係者のみなさま 本当にありがとうございました。
来年に向けて動き出したいと思います。

砂子田


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